夜の東京海ならば
男はだれでもさすらい舟よ
右に左にただよいながら
ゆめを拾いに今日もゆく
男とおんな惚れるもいいさ
どうせ気まぐれ東京みなと
かもめみたいな胸をした
可愛い娘(こ)がいるちいさな酒場
俺が好きかとしんみり聞けば
酔った目をして好きと言う
おんなの心はせつない霧笛
古い傷ある体をあずけ
ねむりたくなるときもある